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STEP 0: はじめに

$Id: step0.sdoc 1.10 2000/08/06 08:45:41 murata Exp $

STEP 0は,RELAXについて大まかに説明し,このチュートリアルの読み方を説明します.

RELAXの概要

RELAXは,XMLベースの言語を記述するための仕様です.たとえば,XHTML 1.0はXMLベースの言語ですから,RELAXで記述することができます.RELAXによる記述をRELAX文法といいます.

DTDとの比較

従来用いられてきたDTD(Document Type Definition)と比べて,RELAXは次のような特徴を備えています.

RELAXプロセッサ

RELAXプロセッサによって,XML文書をRELAX文法と照合することができます.RELAXプロセッサへの入力は,XML文書とRELAX文法です.正確には,RELAXプロセッサはXML文書やRELAX文法を直接扱うのではなく,XMLプロセッサがこれらを処理したあとの出力を扱います.

XML文書がこのRELAX文法に照らして合法かどうかをRELAXプロセッサは報告します.RELAXプロセッサは,他にも診断メッセージを出すことがあります.RELAXプロセッサには,これ以外の出力はありません.

RELAXの構成

RELAXは,RELAX CoreとRELAX Namespaceの二つから成ります.RELAX Coreは,一つの名前空間にある要素とその属性を扱います.RELAX Coreは,XML Schema Part 2からデータ型を借用しています.RELAX Namespaceは,RELAX Coreで書かれた複数のモジュールを組み合わせ,複数の名前空間を扱います.現時点では,このチュートリアルはRELAX Coreだけを説明しています.

このチュートリアルについて

このチュートリアルは出来るだけ簡単に書かれています.このSTEPは例外ですが,他ではふんだんに例を用い,できるだけ具体的に説明しています.

STEP 1から10までは,RELAX Coreを扱います.どのSTEPまで読んでも,それなりの理解が得られます.STEP 1だけを読んでRELAXを使い始めることは十分可能です.STEP 6まで読めば,DTDでできる範囲の機能はすべて修得できます.すべてのRELAXプロセッサは,この範囲の機能をサポートします.STEP 7から10はRELAXの独自の機能を説明します.ただし,これらの機能を実装しないRELAXプロセッサも認められています.

説明を簡単にするため,STEP 1, 2にはわざと不正確な説明をしている点がいくつかあります.正確な説明は,STEP 7, 8にあります.

まとめ

RELAXはとても簡単です.いままでDTDを使っていた人ならすぐに使えますし,使っていなかった人にもすぐ修得できます.ぜひRELAXを使ってみてください.RELAX!